自閉症の人たちとコミニケーションを取るには、言葉よりも文字やイラスト写真など、視覚的なものの方がわかりやすいのです。クマノミの場合は言葉で要求することもでき、相手の言葉もある程度理解できます。その為に言葉で伝えればわかると思われがちですが、場合によっては知っているはずの言葉を使えなかったり、相手の言葉の意味を理解していなかったりします。そんな時視覚的な手がかりあると、相手に言葉で伝えることができます。
　たとえば、食事中に水が飲みたくなった時、自分以外の人が水を飲んでいたとします。クマノミは「水を下さい」と言うことばが言えるのに、「わー」っと叫びます。親はクマノミは水が飲みたいのだと予測できますが、他の人だったらわからないかもしれません。その時クマノミは言葉がコミニケーションの手段だと言うことを忘れているのです。　
　「水が飲みたいんですか?」と声をかけてあげるのも一つの手段です。自宅ではあらかじめ「水が飲みたい」「しょう油が欲しい」「もっと食べたい」など文字やイラストをテーブルの上のボードに貼っておきます。自分の要求が伝えられないで困っている時、ボードを見ることで相手に意志を伝える事ができます。　

　<しかし、いざ視覚的な手助けと言われても???　>

　最近はデジカメが普及して写真は簡単に加工できるようになりました。　文字がわかる人には字で書けば良いので簡単です。でも、字だけだとすぐに連想できなかったりします。私たち健常といわれる人だって、字だけより絵や写真があった方が集中しやすいし、イメージも湧きますよね。クマノミの場合も文字だけだ読む事はできてもイメージしようとしない場合があります。

　それでは絵で表す事ができれば簡単です。しかし、世の中絵のうまい人ばかりとは限りません。私なんぞは動物を描けと言われても犬と豚、猫の区別がやっとつく程度の技術しかありません。

　そこでインターネットで素材を探しました。イラスト素材のサイトはいろいろあります。それも利用させてもらってます。食品などはバラエティーに富んでいて便利です。学校関係のイラストを載せているサイトも最近は増えてきました。これも利用させてもらっています。

　しかし、絵で表現しにくいものはなかなか素材が見つかりません。感情表現などは探すのが困難です。

　イラストのソフトを探すのもいいかもしれません。学校関係の素材集などは行事のスケジュール作りに役立ちます。視覚支援の為のソフトもあります。これは内容もすごく充実しています。ただ、ユーザーが少ないので値段は高いです。

http://otohimev2.hp.infoseek.co.jp/kumanomi.html
視覚支援のぺ−ジ「クマノミくんのためのイラストカード集」
ウルトラマンつながりで仲良しのYUKAさんがクマノミの為に作って下さったイラストのページです。他の方にも使いやすいようにせりふ有り、無しのパターンがあります。使いやすいように加工してご利用下さい。
YUKAさんはオーストリアで日本語教師をされている方です。以前日本語教師の勉強もしたことのある私は、自閉症児に言葉を教える事って外国人に日本語を教える事と似ていると感じていました。
　YUKAさんは、とてもわかりやすいイラストを提供してくれます。YUKAさんのイラストのページにもリンクしていますよ。

ぱたぱたアニメ館
「自閉症ノブの世界」で紹介されていたＨＰです。
絵カード館には生活、屋外、学校と分類されています。
http://www.pata2.jp/　

教育用画像素材集
http://www2.edu.ipa.go.jp/gz/
学校の備品、教室など充実しています。基本語彙、シンボルのカテゴリーには感情表現、あいさつ、要求などコミニケーションにかかせないアイテムが揃っています。

NOM's FOODSiLLUSTRATED
http://homepage1.nifty.com/NOM/index.htm
タイトル通り、食品のイラストが豊富です。クマノミのような偏食君は食べるものすべてがこのサイトにあります。

　学校の素材集
http://homepage3.nifty.com/sakuradake/
視覚支援だけでなく、教材作りなどにも役立ちそうです。
クマノミはスケジュールボードに水泳の絵を使っています。
時間割り作りにもいいですよ。

　 School Icons CLUB
http://www.schoolicons.com/
カレンダー、天気、地図、標識など工夫次第で、いろいろ使えそうなものばかりです。

　 みてみ亭
http://home.intercity.or.jp/users/s/mite/
他では見つからないようなユニークな素材があります。オリジナルうちわ作りも楽しいかも。

　学校関係の素材
http://www004.upp.so-net.ne.jp/kyosituikimono/sozai/sozai.html
科目毎のイラストも種類が多くて楽しいのですが、感情、動作のイラストがわかりやすくお薦めです。クマノミのお気に入りは「疲れた〜」疲れて帰って着た時に見せたら、すごく共感できたようです。

　 風変わりな素材やさん
http://www.fugawari.to/
食品の素材がいっぱい。調味料や調理器具なども充実しています。

語学教育用クリップアートhttp://www.sla.purdue.edu/fll/JapanProj/FLClipart/
default-j.html
英語教育用のクリップアートです。白黒で絵もシンプルなのですが、英語らしくオーバーアクションなのでわかりやすいです。形容詞の種類が多いのがありがたいです。

　アクセスインターナショナルのホームページ。
http://www.accessint.co.jp/ae/index.html
コミニケーションエイド関連製品の中には、携帯用の会話補助装置や、コミニケーションブック作りに役立つソフトなどが紹介されています。

明電ソフトウェアのホームページ
http://talkassist.meidensoftware.co.jp/
トークアシストという携帯用会話補助装置が開発されました。これはコミケーションブックとしてだけでなく、タイマー機能や、スケジュール管理機能もついています。今一番欲しいものです。